出産後も今の仕事を続けるべきか、それとも働き方を変えるべきか、答えが出せずにいませんか。
- 復職後の両立への不安
- 時短勤務で下がる収入
- 止まってしまうキャリア
- 転職や副業への漠然とした興味

復職するのが当たり前だと思っていたけれど、本当にこのままでいいのか迷っています。

その迷いは、とても自然なことです。
私ももうすぐ出産予定で、育休明けの働き方を考えている最中なんです。
出産後の働き方には、フルタイムでの復職だけでなく、時短勤務や転職、副業との組み合わせなど、少なくとも7つの選択肢があります。
この記事では、国家資格キャリアコンサルタントの視点から、それぞれの特徴と後悔しないための決め方を整理しました。
読み終えるころには、自分に合う働き方を選ぶための「次の一歩」が見えているはずです。
出産後の働き方で迷う3つの理由

出産後の働き方で迷うのは、決して意志が弱いからではありません。
出産を境に、お金・時間・キャリアという働き方の前提が同時に変わるからです。
これまでは自分の都合だけで決められた働き方も、子どもの生活リズムや家計、パートナーの仕事と切り離せなくなります。
- お金の前提の変化
- 時間の前提の変化
- キャリアの前提の変化
まずは多くの人が迷う3つの理由を知って、自分の迷いの正体を言葉にしてみましょう。
収入と家計への不安
1つ目の理由は、収入と家計への不安です。
時短勤務を選ぶと勤務時間に応じて給与が減るうえに、保育料などの新しい支出も加わります。
たとえば1日8時間から6時間の勤務に変えると、単純計算で基本給はおよそ4分の3になります。
| 収入が減る要因 | 支出が増える要因 |
|---|---|
| 時短勤務による減給 | 保育料 |
| 残業代の減少 | おむつやミルクなどの育児用品 |
| 賞与や評価への影響 | 家事の外注や時短家電 |
「減る収入」と「増える支出」の両方を見える化することが、不安を小さくする第一歩です。
子育てとの両立への不安
2つ目の理由は、子育てと仕事を両立できるのかという不安です。
保育園のお迎え時間は決まっていて、子どもの急な発熱で呼び出されることも珍しくありません。
特に入園直後は集団生活に慣れるまで体調を崩しやすく、休みが続く時期もあるといわれています。
- お迎え時間に間に合わない残業
- 子どもの急な発熱
- 夜間の寝かしつけと睡眠不足
両立の不安は、「誰が・どこまで対応するか」を事前に決めておくことで大きく軽くできます。
キャリアが止まることへの不安
3つ目の理由は、キャリアが止まってしまうのではないかという不安です。
育休で1年ほど職場を離れると、仕事の勘が鈍ることや、昇進・昇格のタイミングが遅れることを心配する人は少なくありません。
復職後に責任の軽い業務へ固定され、やりがいを感じにくくなる状態は「マミートラック」とも呼ばれています。
- 責任の軽い業務への固定
- 昇進ルートからの外れ
- やりがいの低下
ただし、キャリアの止まり方は働き方の選び方次第で変えられるため、選択肢を知っておくことに意味があります。
出産後の働き方7つの選択肢

出産後の働き方は、「元の職場にフルタイムで戻る」か「辞める」かの二択ではありません。
職場を変えずに働き方を調整する方法から、転職や副業で環境そのものを変える方法まで、少なくとも7つの選択肢があります。
| 選択肢 | 収入の目安 | 時間の自由度 | 環境の変化 |
|---|---|---|---|
| フルタイムでの復職 | 維持しやすい | 低い | 小さい |
| 時短勤務での復職 | やや下がる | 中くらい | 小さい |
| 社内異動や職種変更 | 維持〜やや下がる | 中くらい | 中くらい |
| 転職による環境の見直し | 求人次第 | 求人次第 | 大きい |
| パートや派遣への切り替え | 下がりやすい | 高い | 大きい |
| 在宅ワークやフリーランス | 不安定になりやすい | 高い | 大きい |
| 本業と副業の組み合わせ | 上乗せできる | 本業次第 | 小さい〜中くらい |
どれが正解かは人によって違うため、自分の条件に近いものから読み進めてみてください。
ここからは、それぞれのメリットと注意点を順番に見ていきます。
フルタイムでの復職
フルタイムでの復職は、収入とキャリアを維持しやすい働き方です。
育休前と同じ条件で働くため、給与や評価制度への影響を最小限に抑えられます。
一方で、お迎えや家事の時間を確保するには、家族の協力や外部サービスの活用が前提になります。
- 家族と家事・育児を分担できる人
- 今の仕事や職場に満足している人
- 収入を優先したい人
「今の仕事を続けたい」という気持ちがはっきりしているなら、まず検討したい選択肢です。
時短勤務での復職
時短勤務は、職場を変えずに子育ての時間を確保できる働き方です。
勤務時間を短くすることで、保育園のお迎えや子どもと過ごす時間に余裕が生まれます。
ただし、勤務時間が短くなるぶん給与は減り、評価や担当業務が変わるケースもある点には注意が必要です。
- 利用できる期間
- 給与と賞与の計算方法
- 評価制度への影響
利用できる期間や条件は会社によって違うため、復職前に就業規則や人事に確認しておきましょう。
社内異動や職種変更
同じ会社の中で部署や職種を変えるのも、出産後の働き方を見直す方法の1つです。
たとえば外回りの多い営業職から内勤の企画職へ移れば、勤務時間の見通しが立てやすくなります。
会社を変えずに済むため、これまでの実績や人間関係を活かしたまま働き方を変えられるのが強みです。
- 希望する部署と理由
- 担当できる業務の整理
- 異動したい時期
希望が通るかは会社の状況次第なので、復職前の面談で早めに相談しておくと安心です。
転職による環境の見直し
今の職場では両立が難しいと感じるなら、転職で環境そのものを変える選択肢もあります。
最近は、リモートワークやフレックスタイム制を導入して、子育て中の社員が働きやすい制度を整える企業も増えています。
一方で、新しい職場では制度の使いやすさや周囲の理解が入社するまでわからないため、事前にできるだけ情報を集めておくことが大切です。
- リモートワークや時差出勤の制度
- 子育て中の社員の在籍状況
- 急な休みへの職場の理解
求人票だけではわからない実態は、転職エージェントを通じて確認するのが効率的です。
パートや派遣への切り替え
働く時間を大きく減らしたい場合は、パートや派遣社員への切り替えも選択肢になります。
勤務日数や時間を調整しやすく、子どもとの時間を優先しやすいのが特徴です。
ただし、収入や社会保険の扱い、将来のキャリアへの影響は正社員と比べて大きく変わります。
- 手取り収入の変化
- 社会保険と扶養の扱い
- 正社員に戻る道の有無
一度正社員を離れると戻りにくい業界もあるため、目先の働きやすさだけで決めないことが大切です。
在宅ワークやフリーランス
在宅ワークやフリーランスは、働く場所と時間の自由度がもっとも高い働き方です。
通勤がなくなるぶん、子どもの送り迎えや家事と仕事の時間を組み合わせやすくなります。
その反面、収入が安定するまでに時間がかかりやすいことは覚えておきましょう。
- 自分でスケジュールを管理できる人
- 専門的なスキルや実績がある人
- 収入の波を家計で吸収できる人
いきなり独立するより、会社員を続けながら小さく始めてみると、自分に合うかどうかを見極めやすくなります。
本業と副業の組み合わせ
本業を続けながら副業を始めるのも、出産後の働き方の選択肢の1つです。
時短勤務で減った収入を補えるうえに、会社の外で通用するスキルを育てることにもつながります。
始める前には、勤務先の就業規則で副業が認められているかを必ず確認してください。
- ブログやWebライター
- オンラインでのスキル販売
- 資格を活かした相談業務
育休中に副業を始めたい場合は、事前に勤務先へ確認しておくと安心です。
後悔しない働き方の決め方

7つの選択肢のうち、どれを選ぶかに正解はありません。
大切なのは、他人の正解ではなく、自分の条件に合った働き方を選ぶことです。
後悔しやすいのは、周りの意見や「なんとなく」の雰囲気で決めてしまったときです。
- 譲れない条件の整理
- 家計と収入の試算
- 家族との役割分担の確認
- 1年後と5年後のキャリア像
ここからは、キャリアの相談でもよく使われる4つのステップで、働き方の決め方を整理していきます。
譲れない条件の整理
最初のステップは、働き方を選ぶうえで譲れない条件を整理することです。
条件があいまいなままだと、どの選択肢にもメリットとデメリットがあるため、いつまでも決められません。
たとえば「18時までにお迎えに行ける」「年収は400万円以上」など、具体的な言葉や数字で書き出すのがポイントです。
- 勤務時間と勤務地
- 最低限必要な収入
- やりがいや成長の実感
書き出した条件に優先順位をつけると、選ぶべき働き方が自然と絞り込まれていきます。
家計と収入の試算
次に、それぞれの働き方を選んだときの家計を試算してみましょう。
気持ちだけで決めると、復職後に「思ったより手元にお金が残らない」と後悔することがあるからです。
試算では、手取り収入から保育料や外注費などの新しい支出を引いた金額を比べるのが基本です。
- 手取り収入
- 保育料
- 家事の外注費や時短家電
- 通勤費やランチ代
認可保育園の保育料は世帯の所得によって変わるので、住んでいる自治体のホームページで目安を調べておきましょう。
家族との役割分担の確認
3つ目のステップは、パートナーや家族との役割分担を確認することです。
どの働き方を選んでも、家事や育児を1人で抱え込むと、心と体に大きな負担がかかります。
特に保育園のお迎えと子どもの急な発熱時の対応は、復職前に担当を決めておきたいポイントです。
- 平日の送り迎え
- 子どもの急な病気の対応
- 毎日の家事の担当
実家や地域の支援、家事代行サービスなど、家族以外に頼れる先もリストにしておくと安心感が違います。
1年後と5年後のキャリア像
最後のステップは、1年後と5年後の自分のキャリアを想像してみることです。
目の前の両立だけで働き方を決めると、子どもが成長したあとに「こんなはずではなかった」と感じることがあります。
子どもが小学校に入学するころにどんな仕事をしていたいかを考えると、今選ぶべき働き方が見えてきます。
- 1年後に続けていたい仕事
- 5年後に身につけていたいスキル
- 大切にしたい働く理由
自分の強みや価値観をうまく言葉にできないときは、厚生労働省の無料診断ツール「jobtag」で整理してみるのも1つの方法です。
復職前に整えたい4つの準備

働き方の方向性が決まったら、復職や新しい働き方に向けた準備を進めましょう。
準備が不十分なまま仕事を再開すると、最初の数か月で心も体も疲れ切ってしまうことがあります。
逆に、生活の土台を先に整えておけば、仕事に集中できる時間は確実に増えます。
- 保育園探しと保活
- 職場との面談
- 病児保育や預け先の確保
- 家事の外注と分担
どれも時間がかかるものなので、育休中の早い時期から少しずつ取りかかるのがおすすめです。
保育園探しと保活のスケジュール
復職の準備でもっとも早く動き出したいのが、保育園探し、いわゆる「保活」です。
自治体によって異なりますが、4月入園の申し込みは前年の秋から冬に締め切られることが多くなっています。
申し込み前には、通える範囲の保育園を見学して、入園の選考基準を確認しておくことが大切です。
- 自治体の入園案内の入手
- 保育園の見学
- 申込書類の準備
地域によっては入園が難しいこともあるため、認可外保育園など第2・第3の候補も考えておきましょう。
職場との面談と働き方の相談
復職前には、上司や人事と面談をして、働き方をすり合わせておきましょう。
勤務時間や担当業務について事前に話し合っておくと、復職後の「こんなはずでは」を防げます。
面談では、できることとできないことを具体的に伝えるのがポイントです。
- 勤務時間と残業の有無
- 担当する業務の内容
- 急な休みへの対応ルール
伝えにくいことほど早めに共有しておくと、職場も配慮の準備がしやすくなります。
病児保育や急な預け先の確保
子どもが体調を崩したときの預け先も、復職前に確保しておきたい準備です。
保育園は、子どもに発熱などの症状があると預かってもらえないのが一般的です。
そのため、病児保育や病後児保育の施設に事前登録しておくと、いざというときに慌てずに済みます。
- 自治体の病児保育施設
- ファミリー・サポート・センター
- 民間のベビーシッターサービス
施設によっては利用に事前登録や医師の書類が必要になるため、時間に余裕があるうちに手続きを済ませておきましょう。
家事の外注と分担の見直し
仕事と育児を両立するには、家事にかける時間を減らす工夫も欠かせません。
復職すると、平日に家事へ使える時間は育休中よりも大きく減るからです。
食洗機やロボット掃除機などの時短家電や家事代行サービスを取り入れて、「自分でやらなくていい家事」を増やすことを意識してみてください。
- 毎日の料理
- 掃除や片付け
- 日用品の買い出し
お金で時間を買うことに抵抗がある人もいますが、心と体の余裕を保つための投資と考えると選びやすくなります。
転職や副業を考えるときの注意点

出産をきっかけに、転職や副業に興味を持つ人も少なくありません。
どちらも働き方の選択肢を広げてくれる一方で、始めるタイミングや進め方を間違えると、家計や職場との関係に思わぬ影響が出ることがあります。
勢いで動き出す前に、押さえておきたい注意点を確認しておきましょう。
- 育休中の転職活動
- 副業のルール
- 相談先の選び方
不安なことがあれば1人で抱え込まず、専門家の力を借りることも考えてみてください。
育休中の転職活動の注意点
育休中に転職活動を考えるなら、まず「いつ・どのように今の職場を離れるか」を慎重に考える必要があります。
退職や入社のタイミングは、家計や子育ての計画に大きく影響するからです。
育休を取っている職場との信頼関係を損なわないよう、動き方にも配慮が必要です。
- 退職日と入社日のタイミング
- 転職先の育児支援制度
- 今の職場への伝え方
手続きや条件で迷うことがあれば、自己判断せずに勤務先やハローワークに確認してください。
就業規則と副業ルールの確認
副業を始めるなら、最初に勤務先の就業規則を確認しましょう。
副業を全面的に禁止している会社もあれば、届け出をすれば認めている会社もあるからです。
特に育休中や時短勤務中に副業を始める場合は、本業との兼ね合いも含めて事前に相談しておくと安心です。
- 就業規則の副業の規定
- 届け出や許可の手続き
- 本業の勤務時間との兼ね合い
ルールがわかりにくいときは、自己判断せずに人事や総務に確認してください。
転職エージェントやキャリア相談の活用
転職や副業で迷ったときは、転職エージェントやキャリア相談を活用するのがおすすめです。
子育て中の転職事情にくわしい担当者なら、求人票には書かれていない職場の雰囲気や制度の使われ方を教えてくれます。
また、転職するかどうか決めていない段階でも相談できるサービスは少なくありません。
- 子育て中の転職支援の実績
- オンライン面談の対応
- 転職を急かさない姿勢
キャリアコーチングの無料体験を比較した記事もあるので、相談先選びの参考にしてください。
出産後の働き方のよくある質問

最後に、出産後の働き方について、復職を控えた人や働き方を変えたい人からよく寄せられる質問にまとめて答えます。
どの質問も、正解を1つに決めるのではなく、自分に合う答えを見つけるためのヒントとしてお読みください。
ここでは特に質問の多い5つを取り上げたので、気になるものから読み進めて、疑問をひとつずつ解消していきましょう。
正社員とパートの選び方
正社員とパートのどちらがよいかは、今の収入と将来のキャリアのどちらを優先するかで変わります。
正社員は収入や社会保険の面で安定しやすく、パートは勤務時間を調整しやすいのが特徴です。
一度パートに切り替えると正社員に戻りにくい職種もあるため、5年後の働き方までイメージして選ぶと後悔しにくくなります。
働き方の希望を上司に伝える方法
働き方の希望を伝えるときは、「いつから・何を・どのくらい」変えたいかを具体的に伝えるのがポイントです。
「時短にしたい」だけでなく、希望する勤務時間や担当できる業務まで話すと、上司も調整の判断がしやすくなります。
一度で決めようとせず、復職前と復職後の面談で少しずつすり合わせていきましょう。
パートナーとの分担がうまくいかないときの対処
分担がうまくいかないときは、家事と育児のタスクをすべて書き出して見える化することから始めてみてください。
どちらがどれだけ負担しているかが目に見えると、感情的な言い合いになりにくくなります。
話し合いは疲れている平日の夜を避けて、落ち着いて話せる休日に時間をとるのがおすすめです。
働き方の相談先の選び方
働き方の相談先は、「何を決めたいか」によって選ぶのが近道です。
今の職場での働き方なら上司や人事、転職も含めて考えたいならキャリアコンサルタントや転職エージェントが向いています。
誰かに話すだけでも頭の中が整理されるので、1人で抱え込まずに相談してみましょう。
復職後に働き方を見直すタイミング
働き方を見直しやすいタイミングは、復職から半年後や、子どもの進級・入学の時期です。
実際に働いてみると、育休中には想像できなかった課題や、逆に思ったより続けられる手応えが見えてきます。
最初に選んだ働き方にこだわりすぎず、節目ごとに見直していけば大丈夫です。
出産後の働き方の選び方まとめ

出産後の働き方には、フルタイムでの復職から副業との組み合わせまで、少なくとも7つの選択肢があります。
どれを選ぶかに正解はなく、自分の条件と家族の状況に合った働き方を選ぶことが何より大切です。
- 迷う理由は収入・両立・キャリアの3つ
- 働き方の選択肢は少なくとも7つ
- 決め方は条件・家計・分担・キャリア像の4ステップ
- 復職前の準備は保活から
- 転職や副業はタイミングとルールの確認が先
迷いが大きいときほど、まずは1つだけ行動してみることが次の一歩につながります。
今日は、「譲れない条件」を3つ紙に書き出すところから始めてみませんか。
1人で考えるのが難しいと感じたら、無料で体験できるキャリアコーチングを活用して、あなたに合う働き方を一緒に整理してもらうのもおすすめです。

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